どうもヒヨコです
『文豪少年!〜ジャニーズJr.で名作を読み解いた〜』の第7話を観ましたので、感想を述べたいと思います
今回の小説は泉鏡花の『外科室』です
作者の名前は「いずみきょうか」と読みます
ちなみに男性です
キャスト
高峯・・・織山尚大
貴船・・・中村ゆり
その他にも2023年7月にジャニーズ事務所を退所した大東立樹が、おりの高校時代の同級生役で出演しています
あらすじ
高峯は地元の大病院の跡取り息子で大学の医学部に通っています
大学の友人に誘われた合コン中に、連絡が入り、謎の洋館に向かいます
そこには外科手術の用意がされており、女が手術台の上に裸で寝ていました
その女は高峯の高校の保健の先生・貴船でした
高峯は高校の頃から貴船が気になっていました
しかし、貴船は高峯の父親と関係を持っていた女で、それが原因で両親は離婚していました
貴船は麻酔薬を使うと秘密を喋ってしまいそうだと、高峯に麻酔薬を使わずに外科手術をしてほしいと頼みます
麻酔はいつも保健室で流していたベートーヴェンの『月光』のレコードだと高峯はいいます
感想
なんとも不思議な話です
不倫相手の女が、その不倫相手の子どもに外科手術を頼む
しかしその不倫相手がなんの病に侵されているのか、どうやって高峯の連絡先を知ったのか、なぜ不倫相手の息子に執刀を依頼するのか、謎がたくさんあります
ブックカフェのマスターが言うように心の傷を治す手術を高峯に依頼したのでしょうか
それは不倫相手のDNAを受け継いだ実の息子だからでしょうか
明確な答えは分かりません
さらに現実世界の方の少年は、本を読んだ後に彼女に会いに行くと言います
ブックカフェのマスターは何かを察していて引き返せなくなることを案じています
少年と今から会う女はどう言う関係なのか
かなり抽象的な物語ですね
原作の『外科室』では貴船夫人から依頼を受けて、高峯医師が外科手術をしようとします
ところが貴船はあなたは私を知らないでしょうとメスを持った高峯の手を掴み、自分の胸に突き刺します
高峯は貴船のことを覚えていました
二人は過去にすれ違っていたのです
貴船の死後、高峯も死にます
つまり、貴船と高峯は愛し合っていましたが、婚姻制度が足枷になり結ばれることなく二人して死んだという話です
作者の泉鏡花は、評論『愛と婚姻』で、「然も婚姻に因りて愛を得むと欲するは、何ぞ、水中の月を捉へむとする猿猴の愚と大に異なるあらむや。(中略)婚姻は蓋し愛を拷問して我に従はしめむとする、卑怯なる手段のみ」と書いており、「恋愛と結婚は矛盾する」という思想を持っていました
この原作からすると、ドラマの貴船と高峯はお互い愛し合っているけれども、元不倫相手とその息子が結ばれることはないと嘆き、死を選んだということでしょうか
現実世界の少年が会いに行った女性も、少年の父親の元不倫相手だとしたら、ブックカフェオーナーがこの本を読ませたがらなかったのも納得できますね
以上、『『文豪少年!〜ジャニーズJr.で名作を読み解いた〜』第7話のキャスト・あらすじ・感想』でした