漫画『岸辺露伴は動かない』第1巻のあらすじ・感想

どうもヒヨコです
『岸辺露伴は動かない』の単行本第1巻を読みましたのでその感想を述べます
岸辺露伴はジョジョの奇妙な冒険第4部に登場する漫画家です
『岸辺露伴は動かない』はそのスピンオフになっています
第1巻は短編5本で構成されています

懺悔室

あらすじ

この物語は露伴がイタリアの教会で偶然聞いた、ある男の懺悔の内容になっています
実質ある男が主人公です
この男は浮浪者を図らずも殺してしまい、その浮浪者に幸福の絶頂に不幸を味わわせてやると呪われます
その後男は成功し、娘ができますが、浮浪者の霊が娘に取り憑き、賭けを仕掛けます
ある男は賭けに負け死にます
しかし死んだ男は、浮浪者に取り憑かれた男に金で雇われた身代わりでした
男は今も浮浪者と身代わりになった男に取り憑かれているのです

感想

荒木飛呂彦はホラーとサスペンスが大好きなようで、ホラー映画の本まで出しています
実際本編のジョジョは完全にサスペンスホラーですね
スタンドだって、霊ですしね
この懺悔室もサスペンスホラーに仕上がっています
ある男は浮浪者にひたすら追い詰められます
ポップコーンを投げて3回連続で口に入れられれば成功
太陽や鳩が緊張感を高めます
状況によっては太陽や鳩だって緊張感を高めるんですね
3回目で男は失敗して首を落とされますが、実は本人ではなかった
3回とも成功でめでたしにしないところがいいですね

六壁坂

あらすじ

この物語は楠宝子(なおこ)に露伴がヘブンズドアをかけて知った話です
なおこは恋人の群平を突き飛ばします
頭を強打した群平は死亡しました
婚約者の修一に死体が見つからないように、なおこは群平の死体を隠そうとしますが、群平の頭からの出血は何をやっても止まりません
なおこは群平の死体を天井裏に隠し、流れ続ける血を毎日捨てます
露伴はなおこの家の天井裏を調べに行きますが、その道の途中で女の子と出会います
彼女は露伴の目の前で、あたかも露伴が殺したかのように頭を強打して死亡します
露伴はこの子はなおこが産んだ群平の子どもだと悟ります
咄嗟にヘブンズドアで女の子の露伴と出会った記憶を消し、取り憑かれるのを回避しました

感想

この物語は前半の主人公はなおこ、後半の主人公は露伴になっています
血が流れ続ける死体
殺した方にとっては本当に困るでしょうね
妖怪六壁坂
やっぱりホラーですね
この物語の解説に「青春とはホラー」と荒木飛呂彦自身書いています
物語の起源は怪談にあるという説が有力なので、荒木飛呂彦がホラーにこだわるのも頷けます

富豪村

あらすじ

露伴は編集者の泉京香とともに、住むと富豪になる村に別荘を買いに出かけます
別荘を買うためにはマナー試験を受けなければなりませんが、泉と露伴は失敗し、泉の母親と婚約者が死亡、泉も死にかけます
露伴のヘブンズドアにより、試験官の子どもはマナー違反を連発し、何とか難を逃れます

感想

実写版では露伴の相方役である泉京香が初めて登場した作品です
マナー試験をクリアした者だけが住める村
この村に住んでいる富豪たちはこの試験でたくさんのものを失って、莫大な富を得たということでしょうか
しかし、泉京香が失いかけたものは母親と婚約者と小鳥
さすがにさっき拾ったばっかの小鳥ではバランスを欠いていませんか

密猟海岸

あらすじ

露伴はイタリア料理人のトニオにクロアワビの密漁に誘われ、好奇心で話に乗ります
しかし、クロアワビがくっつきトニオは溺れかけ、それを助けようとした露伴も溺れかけます
露伴はタコにヘブンズドアでクロアワビを攻撃するよう命令し、なんとか助かります

感想

露伴VSクロアワビです
見かけ以上に重すぎて浮かぶのに難儀するアワビってどんなでしょう
そして今回ヘブンズドアをかけられたのはタコです
タコにまで書き込むことができるんですね

岸辺露伴グッチへ行く

あらすじ

露伴は祖母のグッチのバッグを修理に出します
このバッグには金目のものを入れると、消えてしまう特徴がありました
その後露伴は財布を盗まれ遭難し、ホテルを見つけて泊まろうとしますが60ユーロ必要だと言われます
露伴は他の客から、持っていた傘を60ユーロで買うと言われ、その金で泊まることができました
そのバッグは金目のものを入れておけば、何かのときに等価交換してくれる特殊能力(スタンド)をもつバッグでした

感想

バッグに特殊能力があるというのはどういうことでしょう
スタンドとは元々霊だったはずです
万物に霊魂はあるというアニミズム思想でしょうか
それなら今回の話も納得できますが

タイトルの割に動く露伴

タイトルの『岸辺露伴は動かない』とは、おそらく懺悔室のように露伴は語り部で、主人公ではないという意味でしょう
とすると、だんだん露伴自身事件に巻き込まれ、動いちゃってるような
まあ動いてもらった方が面白くなるんでいいんですけどね

以上、『漫画『岸辺露伴は動かない』第1巻のあらすじ・感想』でした